屋根の美観と機能性を保つ!軒裏(軒天)の重要性と修理方法
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屋根の軒裏(軒天)について、どこに位置するのか、どんな役割を果たしているのかをご存知ですか?
意外と知られていない軒裏(軒天)の重要性について、詳しく解説します。
軒裏(軒天)は、外壁から突き出た屋根(軒)の裏側にあり、天井のように見える部分です。
今回はその役割、選び方、使用される素材や修理方法、リフォーム事例まで網羅し、軒裏(軒天)の理解を深めていきます(^^)/
軒裏(軒天)とは?
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軒裏(軒天)は、屋根の軒部分の裏側に取り付けられる天井パネルのことを指します。屋根の軒下部分に取り付けられ、通常「軒裏天井」や「上げ裏」、「軒天ボード」とも呼ばれています。軒裏(軒天)という用語は、屋根の先端部にある外壁から外側に突き出た部分に取り付けられたパネルを指し、上から見た場合には「軒裏」、下から見た場合には「軒天」と呼ばれます。
また、軒(のき)というのは、建物の外壁から外側に突き出た屋根全体の部分を指し、軒先(のきさき)は屋根の最先端部分を指します。一方、軒下(のきした)は軒の下側のスペースで、しばしば屋根裏への入り口などとして使われます。屋根の重要な構造部分である軒裏(軒天)は、その美観だけでなく、建物の機能性を保つためにも重要な役割を果たしています。
軒裏(軒天)の役割
軒裏(軒天)は住宅の機能性、美観、そして安全性に大きな影響を与える部分です。
主に以下のような重要な役割を果たしています(^^)/
①防火・延焼防止

火災が発生した際、窓から吹き上がった火の手が屋根裏に達すると、炎が広がりやすくなります。
しかし、耐火性のある軒裏材を使用することで、火の進行を防ぎ、住宅を守ることができます。特に防火地域では、ケイカル板や金属板などの不燃材を使用することが推奨されています。
②屋根構造の保護

軒裏(軒天)は、屋根の構造材(垂木や野地板など)を外部の環境から守る重要な役割を担っています。もし軒裏(軒天)がないと、屋根材が紫外線や雨風にさらされ、劣化が早まります。軒裏があることで屋根の耐久性が保たれ、屋根材の寿命を延ばすことができます。
③美観の向上

屋根の構造材や配線を隠すことで、建物全体の美観が整います。特に、軒の出が大きい建物では軒裏(軒天)のデザインが住宅の外観を大きく左右します。現代では、木目調や金属素材、カラー付きケイカル板など、デザイン性の高い軒裏材が多く使われており、住宅のスタイルに合わせた外観作りが可能です。
④通気・換気機能

軒裏(軒天)には屋根裏の換気を助ける役割もあります。通気孔や有孔ボードを設置することで、屋根裏にこもった熱気や湿気を排出し、結露やカビの発生を防ぎます。これにより、屋根の構造材や断熱材が長持ちし、住宅全体の寿命を延ばすことができます。
⑤雨水の遮断と防水性の確保

軒裏(軒天)は雨樋と協力して、雨水の流れを管理し、外壁や基礎部分への水の浸入を防ぎます。適切に傾斜を設けることで、雨水をスムーズに雨樋に流し、家の周囲に水が溜まらないようにします。防水性に優れた軒裏材を使用することで、長期間にわたって雨から住宅を保護できます。
⑥断熱・遮音効果

一部の軒裏材は、断熱性や遮音性にも優れています。断熱材と組み合わせた軒裏は、外気温の影響を抑え、室内の温度を安定させることができます。また、遮音性の高い素材を使用することで、雨音や風の音を軽減し、静かな室内環境を作ることが可能です。
⑦防虫・防鳥対策

軒裏(軒天)は、屋根裏への虫や鳥の侵入を防ぐ役割も担っています。通気口や有孔ボードには、防虫ネットを設置することで、害虫や小動物の侵入を防ぎ、屋根裏の衛生環境を保つことができます。
軒裏(軒天)の2つのタイプ
軒裏(軒天)には大きく分けて2つのタイプがあります。
①外壁一体型

外壁一体型の軒裏は、モルタルや塗り壁などの外壁材と同じ素材を使用して仕上げるタイプです。このタイプは主にマンションやアパートなどの建物で多く使用されています。外壁と同時にメンテナンスを行うことが多いため、手間が少なく、デザインも統一感が出ます。
②ボード型

ボード型は、サイディング外壁と合わせて使用されることが多く、専用のボードを取り付けます。このタイプは戸建住宅に多く見られ、塗装や部分交換によるメンテナンスが可能です。デザインや色選びに自由度があり、外観のコーディネートがしやすいという特徴があります。
軒裏(軒天)に使用される材料と種類
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軒裏(軒天)に使用される材料には、耐久性やデザイン性、コストなどに応じて様々な選択肢があります。それぞれの素材には、特徴やメリット・デメリットがありますので、目的に応じて選ぶことが重要です。
- 合板(ベニヤ板):軽量で加工がしやすく、安価な素材です。ただし、湿気に弱く経年劣化しやすいので、定期的なメンテナンスが必要です。
- ケイカル板(ケイ酸カルシウム板):防火性に優れた不燃材で、耐水性が高く、人気の素材です。軽量で施工しやすく、長寿命ですが、衝撃に弱い点がデメリットです。
- 金属板(ガルバリウム鋼板):耐久性と耐候性に優れ、モダンな外観を演出できます。金属特有の冷たい印象を与えることがあるため、デザインに工夫が必要です。
- スラグ石膏板(エクセルボード):耐火性が高く、防火地域にも最適な素材です。ただし、湿気に弱く、定期的な確認が必要です。
軒裏(軒天)の劣化サインと修理方法
軒裏(軒天)は、屋根の一部として外部の環境に長期間晒されるため、時間とともにさまざまな劣化が進行します。風雨や紫外線、温度変化などの影響を受けるため、適切な管理とメンテナンスが欠かせません。劣化のサインを早期に発見し、適切に対処することで、大規模な修理や交換を避けることができます。ここでは、軒裏(軒天)の素材ごとの劣化サインと、それに対する修理方法を詳しく解説します。
合板(ベニヤ板)の劣化サインと修理方法
合板は軽量で加工がしやすく、安価な素材として広く使用されていますが、湿気に弱いため劣化が進みやすいです。特に雨水が浸透することで、表面が剥がれたり、反りが生じたり、カビや腐食が発生することがあります。これらの劣化が見られる場合は、速やかに修理を行う必要があります。
修理方法
部分交換:劣化が進んだ部分を新しい合板に交換します。特に腐食やカビがひどい場合には、全体を取り替えることを検討しましょう。
塗装による保護:軽度の劣化であれば、既存の合板を再塗装して保護することも可能です。塗装前に高圧洗浄を行い、汚れやカビをしっかりと除去することが重要です。
ケイカル板の劣化サインと修理方法
ケイカル板は、耐火性や耐水性に優れており、多くの住宅で採用されていますが、湿度が高い場所や温度差が大きい場所では、ひび割れや反りが発生することがあります。また、長期間使用することで表面が汚れやすく、外観が損なわれることもあります。割れが大きくなる前に早期に修理を行うことが重要です。
スラグ石膏板の劣化サインと修理方法
スラグ石膏板は高い耐火性を誇りますが、湿気や長期間の使用によって膨張やひび割れが発生することがあります。特に、湿気が多い地域や湿度差が大きい場所では、板が膨張したり、表面が割れてしまうことがあります。これらは早期に修理しないと、屋根内部や他の構造部分に影響を与える可能性があります。
修理方法
湿気の原因除去:まず、湿気が原因となっている場合は、その原因を取り除くことが最も重要です。通気が不足している場合は、通気口の設置などを行い、湿気を排出できるようにします。
部分交換:膨張やひび割れがひどい場合は、劣化した部分を交換する必要があります。耐湿性の高い素材に変更することも検討すると良いでしょう。
フレキシブルボードの劣化サインと修理方法
フレキシブルボードは耐久性が高く、一般的に長期間使用できる素材ですが、湿気や温度差が大きい環境では反りやひび割れが発生することがあります。ひび割れが放置されると、そこから水分が浸入し、内部の鉄筋や支持材が腐食する恐れがあります。早期に修理を行うことで、さらに劣化を防ぐことができます。
修理方法
反りの修正:軽度の反りであれば、フレキシブルボードを再施工して修正することが可能です。温度差が原因の場合は、温度調整を行うことも有効です。
ひび割れ補修:ひび割れ部分には、充填材や修復用シートを使って補修します。ひび割れが広がっている場合は部分的に交換が必要となる場合があります。
金属板の劣化サインと修理方法
金属板(ガルバリウム鋼板やアルミスパンドレル)は、耐久性に優れており長寿命ですが、表面に傷がついたり、錆びたりすることがあります。特に、金属特有の問題として、錆びが発生した場合は早急に対処する必要があります。錆びた部分を放置すると、金属自体の強度が低下し、さらに広がってしまう可能性があります。
修理方法
錆びの研磨と再塗装:錆びた部分を研磨して取り除き、再塗装を施すことで元の耐久性を取り戻すことができます。錆止め塗装を施すことで、再発を防止することが可能です。
全面交換:錆びが広範囲に及んでいる場合は、金属板の交換を検討する必要があります。特に腐食が進んでいる場合は、交換することで長期的に安定した耐久性を保つことができます。
有孔ボードの劣化サインと修理方法
有孔ボードは通気性を高めるために使用されることが多いですが、時間が経過することで穴が拡大したり、汚れが溜まったりすることがあります。また、定期的に清掃を行わないと、虫やほこりが穴から侵入することがあります。劣化が進行すると、通気性が失われ、湿気が屋根裏にこもりやすくなります。
修理方法
汚れの清掃:まず、汚れをしっかりと清掃し、通気孔を塞がないようにします。高圧洗浄や専用のクリーナーを使うと効果的です。
劣化部分の交換:汚れがひどく、穴が広がっている場合は、劣化した部分を交換することが必要です。交換後は、定期的なメンテナンスで劣化を防ぎます。
軒裏(軒天)の修理費用
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軒裏(軒天)の修理費用は使用される素材や施工内容によって異なります。以下の相場を参考にし、見積もりを取得してから修理を行うことをおすすめします。
- 合板(ベニヤ板)の張替え:1㎡あたり4,000円〜6,000円
- ケイカル板の張替え:1㎡あたり5,000円〜7,000円
- 金属板の張替え:1㎡あたり7,000円〜10,000円
費用を抑えるためには、定期的なメンテナンスや部分的な修理を行い、早期の対策を心がけましょう。
まとめ

軒裏(軒天)とは:屋根の外側の裏側にある天井部分で、住宅の外観や機能性に重要な役割を持っています。
主な役割:
- 防火や屋根構造の保護
- 美観を整える
- 換気機能で湿気やカビを防ぐ
- 雨水の流れをコントロール
- 断熱・遮音効果
使用される材料:
- ケイカル板、金属板、合板などがあり、それぞれ耐火性や耐水性、デザイン性に差があります。
劣化サインと修理方法:
- 剥がれや反り、ひび割れなどが見られた場合、部分交換や再塗装で修理が可能です。
修理費用:
- 材料により異なり、1㎡あたり4,000円〜10,000円程度。足場設置や高圧洗浄など追加費用もあります。
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