茨木市の高齢住宅に多い屋根材別メンテナンス方法

茨木市には、昭和〜平成初期に建てられた築30年以上の戸建住宅が数多く存在します。
これらの“高齢住宅”は、外観や設備だけでなく、屋根の劣化も進行しているケースが多く、定期的なメンテナンスを怠ると雨漏りや構造劣化といった深刻なトラブルにつながります。
本コラムでは、茨木市の高齢住宅でよく見られる屋根材に焦点をあて、それぞれの素材に合った適切なメンテナンス方法と注意点を詳しく解説。
築年数の経過とともにメンテナンス履歴が曖昧になりがちな今だからこそ、ご自宅の屋根を正しく把握することが大切です!
茨木市の高齢住宅でよく見られる屋根材とは?

茨木市では、以下のような屋根材が高齢住宅に多く使われています。
- セメント瓦(モニエル瓦含む)
- 粘土瓦(和瓦・いぶし瓦)
- スレート屋根(カラーベスト)
- トタン屋根(金属波板)
- 一部アスファルトシングル
それぞれの屋根材には特有の経年劣化の仕方があり、間違ったメンテナンスを行うと、かえって耐久性を損なう恐れもあります。
ここからは屋根材別に、茨木市の気候や住宅環境も考慮しながら、最適なメンテナンス方法を詳しく見ていきましょう。
セメント瓦(モニエル瓦)のメンテナンス
特徴
セメントを主原料とし、表面に塗装処理が施された瓦で、昭和40〜60年代の住宅で多く使用されました。モニエル瓦などは表面がザラザラしており、苔や汚れが付きやすいのが特徴です。
劣化症状
- 表面塗膜の剥がれ・褪色
- コケ・カビの発生
- 吸水による凍害・ひび割れ
- 割れ・滑落
メンテナンス方法
- 高圧洗浄+再塗装(築25年未満が目安)
防水性を保つには塗膜のメンテナンスが必要です。下塗り材に「スラリー層対応」の専用プライマーを使用する必要があります。 - 部分交換・棟補修(割れ瓦・崩れた棟を対処)
同型の瓦が手に入れば交換可能ですが、すでに廃番のケースも多く、代用品の調達が課題です。 - 葺き替え(築30年以上・劣化激しい場合)
下地まで吸水し腐食が進行している場合は、塗装ではカバーできないため、軽量金属屋根などへの葺き替えが有効です。
粘土瓦(和瓦・いぶし瓦)のメンテナンス
特徴
焼成処理された粘土製の屋根材で、自然素材ならではの風合いと高耐久性が魅力。50年以上もつとも言われますが、下地や棟部分は別問題です。
劣化症状
- 瓦のズレ・浮き
- 漆喰の剥がれ・崩れ
- 棟の歪みや崩壊
- 雨漏り(瓦下の防水層劣化)
メンテナンス方法
- 瓦のズレ戻し・差し替え
落下や破損があればその都度交換。ズレたまま放置すると風で飛ぶ危険も。 - 漆喰補修(5〜10年周期)
棟の接合部にある漆喰は劣化しやすく、雨水侵入やシロアリ発生の原因にもなります。 - 棟瓦の積み直し・耐震補強
地震で崩れるリスクが高い旧式の棟は、鉄筋で補強する「耐震棟」への変更も検討されます。 - 葺き替え(屋根全体の老朽化+雨漏り時)
瓦の再利用も可能なケースがありますが、下地が腐食している場合は全体の葺き替えが必要です。
スレート屋根(カラーベスト)のメンテナンス
特徴
軽量で施工性に優れ、平成初期に建てられた住宅で広く採用。表面塗装によって防水性を維持するタイプです。
劣化症状
- 表面塗膜の劣化・退色
- コケ・藻の発生
- クラック(ひび割れ)
- 反り・浮き・欠け
- アスベスト含有の可能性あり(旧型)
メンテナンス方法
- 再塗装(築15〜25年目安・劣化軽度)
高圧洗浄後、3回塗りで防水性を復活。遮熱塗料を使うことで夏の室温改善も。 - 部分差し替え
割れた部分のみ交換可能。ただし、古いタイプは現行品と互換性がないことも。 - カバー工法(重ね葺き)
下地が比較的健全な場合に、軽量金属屋根をかぶせて施工。産廃を減らせるのが特徴。 - 全面葺き替え(アスベスト含有・劣化進行)
アスベスト含有スレートは工事に専門的な処理が必要。下地まで傷んでいれば葺き替え一択です。
トタン屋根のメンテナンス
特徴
昭和30〜40年代の住宅に多い金属屋根。現在ではガルバリウム鋼板に取って代わられていますが、今も古民家や平屋で見られます。
劣化症状
- 赤錆の発生
- 穴あき・腐食
- 塗膜剥がれ
- 熱や雨音の問題
メンテナンス方法
- ケレン(サビ取り)+再塗装
錆を徹底除去し、防錆塗料を下塗り。耐久性の高いウレタン・シリコン塗料が一般的。 - 部分張替え・棟包み補修
雨漏りの起点になりやすい棟や谷部分を重点的に修理。 - ガルバリウムへの全面張替え
長寿命・高耐食・遮熱性に優れたガルバリウム鋼板への交換が主流。断熱材入りで雨音や熱対策も万全。
【屋根材別】メンテナンス費用の目安早見表
「うちの屋根は何にいくらぐらいかかるの?」という声にお応えする、屋根材別のメンテナンス費用早見表です。
茨木市の一般的な戸建住宅(30~60㎡程度)を想定した目安価格としてご覧ください。
実際の費用は、屋根の劣化状態・使用材料・足場の有無などにより変動します。
屋根材の種類 | メンテナンス内容 | おおよその費用目安(税込) |
セメント瓦(モニエル瓦) | 高圧洗浄+専用塗装 | 60万~90万円 |
セメント瓦 | 棟補修(漆喰・瓦ずれ) | 10万~25万円 |
セメント瓦 | 全面葺き替え(ガルバへ変更) | 110万~160万円 |
粘土瓦(和瓦) | 漆喰補修・瓦差し替え | 10万~30万円 |
粘土瓦 | 棟瓦積み直し(耐震補強含む) | 30万~50万円 |
粘土瓦 | 葺き替え(軽量屋根材へ変更) | 120万~180万円 |
スレート屋根 | 再塗装 | 50万~80万円 |
スレート屋根 | カバー工法(ガルバ重ね葺き) | 90万~140万円 |
スレート屋根 | 葺き替え(旧スレート除去含む) | 120万~170万円(アスベスト処理別) |
トタン屋根 | サビ取り+塗装 | 40万~70万円 |
トタン屋根 | 部分張替え | 10万~25万円 |
トタン屋根 | 全面張替え(ガルバに交換) | 100万~150万円 |
※足場代(15万~25万円前後)が別途必要になる場合があります。
高齢住宅の屋根修理・リフォームでよくある失敗【5選】
築30年以上の住宅では、屋根のメンテナンスが「住まいの寿命」に直結します。
しかし判断を誤ると、余計な費用がかかったり、逆に傷めてしまったりという失敗も少なくありません。ここでは、実際に多い失敗例とその防止策を紹介します。
塗装だけで済ませて、雨漏りが再発
見た目はきれいになったけれど、半年後に雨漏りが再発したという例が多くあります。これは、下地やルーフィングの劣化を確認しないまま、表面だけ塗ってしまったことが原因です。塗装前には必ず屋根全体の構造チェックを行いましょう。
一部修理で済ませたら、別の場所が傷んできた
南面だけ修理して、半年後に北面が傷んできたというケースもよくあります。茨木市は日照や風向きで面ごとの劣化差が出やすい地域です。屋根全体を診断し、必要に応じて段階的な修理計画を立てることが大切です。
工事後の保証内容を確認せず契約してしまった
価格だけで決めた結果、数年後に塗膜が剥がれても保証がない、というトラブルも。保証年数や保証対象を必ず書面で確認し、工事完了後に保証書をもらうようにしましょう。
火災保険や補助金を活用せず、全額自己負担してしまった
台風や強風で破損していたにも関わらず、火災保険や市の補助金制度の存在を知らずに全額自費で修理したというケースもあります。保険・補助制度に詳しい業者に相談することで、経済的な負担を大きく減らすことができます。
安さだけで業者を選び、仕上がりに後悔した
「とにかく安いから」と選んだ結果、仕上がりが雑でアフターフォローもなかったという声も。価格だけでなく、提案の丁寧さ・診断の精度・実績・保証の有無など、総合的な信頼性を重視しましょう。
茨木市の高齢住宅で見落とされやすいポイント
下地(野地板・防水シート)の劣化
見た目に問題がなくても、屋根材の下にある「野地板」や「ルーフィング(防水紙)」が傷んでいるケースがあります。高齢住宅では、釘の浮き・腐食・シロアリ被害なども見逃せません。
劣化が非対称であることが多い
茨木市の住宅では、南面は紫外線・北面は湿気やコケというように、面によって劣化速度が異なることが多いため、「一部だけ修理すれば大丈夫」という判断は要注意です。
築年数と過去のメンテナンス履歴を見直す
屋根は10年おきの点検・20〜30年ごとの改修が推奨されますが、履歴が不明な場合は、まず無料点検を受けることをおすすめします。
早期発見によって、大規模な葺き替えを回避できるケースもあります。
高齢住宅の屋根修理に関するよくある質問(Q&A)
Q1. 高齢住宅でも屋根塗装で対応できることはありますか?
A. はい、屋根材や劣化の程度によっては塗装で延命できるケースもあります。築20〜30年程度で、雨漏りや下地腐食がない場合は、スレート屋根や金属屋根の再塗装が有効です。ただし、塗装が意味をなさないケースもあるため、まずは診断を受けることが重要です。
Q2. 屋根材が何かわからないのですが、どうすれば良いですか?
A. 屋根材の種類は、見た目だけで判断が難しい場合があります。無料点検を依頼すれば、プロが屋根の素材・状態・補修の適否まで確認してくれます。茨木市内のリフォーム会社では、ドローンや写真付きレポートでの説明も行ってくれます。
Q3. 築40年以上の家で一度も屋根修理していません。手遅れでしょうか?
A. 決して手遅れではありませんが、内部で劣化が進んでいる可能性は高いため、できるだけ早めに点検を受けることをおすすめします。早期発見で、全体葺き替えを回避できることもあります。
Q4. 茨木市で屋根修理に使える補助金はありますか?
A. はい、時期や制度により異なりますが、「屋根の軽量化(耐震化)」や「長寿命化リフォーム」に該当する場合、補助金の対象になることがあります。茨木市の住宅政策課や、補助金申請に詳しい地元業者に相談するとスムーズです。
Q5. 火災保険は古い屋根にも使えますか?
A. はい、屋根の築年数に関わらず、「自然災害(台風・雪・風など)」が原因の破損であれば火災保険が適用される可能性があります。適用には被害写真や診断書が必要になるため、保険対応に慣れた業者に依頼するのが安心です。
Q6. セメント瓦やモニエル瓦の修理はまだできますか?
A. セメント瓦やモニエル瓦はすでに廃番になっている製品も多く、部材の入手が難しいことがあります。そのため、部分補修は可能でも、将来的には金属屋根などへの葺き替えを視野に入れておく方が安心です。
Q7. 和瓦の家ですが、屋根の重さが心配です。軽量化は可能ですか?
A. はい、粘土瓦を軽量なガルバリウム鋼板屋根などに葺き替えることで、屋根重量を半分以下にできるケースもあります。茨木市は地震対策も重要な地域のため、耐震性向上の観点からも軽量化は有効です。
Q8. 築年数が古いので、屋根修理のついでに断熱性も上げられますか?
A. はい、葺き替え時に断熱材入りの屋根材や遮熱シートを使用することで、断熱・遮熱性を向上させることが可能です。夏の暑さや冬の寒さに悩んでいるご家庭には特におすすめです。
Q9. 費用が心配ですが、屋根修理は分割払いできますか?
A. 多くの屋根業者では、分割払いやリフォームローンに対応しています。特に葺き替えなどの高額工事では、月々の負担を抑えながら計画的に進める方も増えています。まずは見積もり時に相談してみましょう。
Q10. 雨漏りが起きてから修理すればいいのでは?
A. 雨漏りは、目に見える段階ではすでに構造部分まで水が侵入していることが多く、被害が広がっている可能性があります。高齢住宅の場合、放置すると木部腐食・シロアリ被害・断熱材のカビ発生など二次被害につながるため、雨漏り前の点検・補修がとても重要です。
まとめ:屋根材を知れば、正しいメンテナンスが見えてくる
茨木市の高齢住宅では、屋根の種類によって適切なメンテナンス方法が大きく異なります。
表面だけを見て「とりあえず塗装」で済ませてしまうと、内部の腐食や下地の劣化を見逃してしまい、将来的に大きな出費につながる恐れがあります。
まずは自宅の屋根材が何なのかを正確に把握し、今できる最適な処置を知ることが重要です。
特に築30年以上の住宅は、一度プロによる屋根診断を受け、塗装・補修・葺き替えといった選択肢の中から、家に合った方法を選びましょう。
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