【茨木市 パミール屋根の危険性】葺き替えすべき屋根材の見分け方

剥がれたパミール屋根
目次

1. はじめに

「屋根材が剥がれてきている気がする」「屋根の色がまだらに変色している」そんな症状が、築15~20年を迎える茨木市の住宅で増えてきています。その原因のひとつに、「パミール」という屋根材の経年劣化が関係している可能性があります。

パミールは、1996年から2008年ごろにかけて販売されていたスレート系屋根材ですが、経年劣化による「層間剥離」や「反り」「ヒビ割れ」など、通常のスレートよりも早期に劣化しやすいという特徴があります。見た目にはまだ使えそうに見えても、実は葺き替えのタイミングを迎えているかもしれません。

この記事では、茨木市にお住まいの方向けに、パミール屋根の見分け方と危険性、放置した場合のリスク、そして葺き替えによって安全で快適な住まいを守るための対策を詳しく解説します。

2. パミール屋根とは?特徴と問題点

パミールとは、ニチハ株式会社が製造・販売していた化粧スレート系の屋根材で、軽量かつ施工がしやすいため、当時多くの住宅に採用されました。しかし、以下のような構造的な問題が報告されています。

2.1 層間剥離(ミルフィーユ現象)

パミール屋根の最大の欠陥が「層間剥離」です。これは、板状の屋根材がミルフィーユのように層状にはがれてくる現象で、素材そのものが雨風に耐えられなくなっている状態です。

2.2 表面塗膜の早期劣化

表面の塗装が剥がれやすく、5〜10年ほどで色あせや防水性の低下が見られます。通常のスレートであれば10〜15年は保たれる塗膜が、パミールではより早く劣化してしまうことがあります。

2.3 ヒビ・反り・浮きの発生

薄く剥がれた屋根材は風や温度差の影響で反り返り、釘が浮いてきたり、ヒビが入ったりすることで、風で飛ばされやすい危険な状態になります。

3. 茨木市でのパミール屋根の状況と注意点

茨木市では、1990年代後半から2000年代前半にかけて建てられた住宅にパミールが多く使われていた可能性があります。特に分譲住宅や建売住宅などでは、コストを抑えるために採用されているケースが多く、築年数から見ても今まさに劣化のピークを迎えているタイミングです。

また、茨木市は夏の高温多湿、冬の冷え込みがあり、屋根材の膨張・収縮が繰り返される環境下にあります。そのため、他地域よりも劣化が早く進行している可能性もあります。

4. パミール屋根の見分け方セルフチェック

パミール屋根かどうかを見分けるには、以下のポイントをチェックしてみましょう。

4.1 屋根材の断面に“層”が見える

はがれかけた部分をよく見ると、層が重なったような状態になっているのが特徴です。通常のスレート屋根には見られない現象です。

4.2 表面がまだらに変色している

防水性が失われてくると、コケやカビの発生や色ムラが目立ってきます。一部だけ白っぽくなっている、または濃淡が不自然な場合は要注意です。

4.3 釘が浮いていたり、屋根材が反っている

浮いた釘や湾曲した屋根材は、風で飛ばされる可能性があり非常に危険です。2階からでも目視で確認できることがあります。

※不明な場合は、屋根点検を行っている業者に無料調査を依頼するのが確実です。

5. パミール屋根を放置するとどうなる?

パミール屋根の劣化を放置すると、次のような被害が発生する可能性があります。

5.1 雨漏りの発生

層がはがれた部分から水が侵入し、下地や野地板にまで水がまわると、雨漏りが発生します。初期は小さなシミ程度でも、放置すれば天井材や断熱材の交換が必要なレベルに発展します。

5.2 台風や強風による飛散事故

反った屋根材は風を受けやすく、飛散して近隣住宅や車、通行人に被害を及ぼすこともあります。実際に風災による保険申請件数の中には、パミール屋根の飛散も多く含まれています。

5.3 葺き替え工事費用の増加

劣化が進行し、下地材まで損傷している場合は、通常の葺き替えよりも工事費用が高額になります。早めの対応が、結果的にコストを抑えるカギです。

6. パミール屋根の最適な対処法:塗装NG?葺き替えが必要!

パミール屋根に対しては「塗装では対応できない」とされています。なぜなら、表面が剥がれているため、塗装をしてもすぐに再びはがれてしまい、根本的な解決にはならないからです。

【推奨される対応方法】

  • 屋根カバー工法(重ね葺き)
    既存のパミールの上に新しい金属屋根材を重ねる方法。コストを抑えて施工が可能。
  • 屋根葺き替え工事
    パミールを撤去し、下地から新しい屋根材に交換。長期的に安心を得られる方法。

※どちらも建物の状況により選択が必要。点検時に詳しい説明を受けることが重要です。

7. 葺き替えにおすすめの屋根材

パミールからの葺き替えでは、以下のような耐久性の高い屋根材が人気です。

  • ガルバリウム鋼板:軽量で耐久性・防錆性に優れ、メンテナンス性も良好
  • ジンカリウム鋼板(石粒付き金属屋根):遮音・断熱性能が高く、デザイン性にも優れる
  • 高耐候スレート材(コロニアルクァッドなど):従来スレートよりも性能向上した改良品

8. 茨木市で葺き替え工事を行うときのポイント

  • 地域密着の業者を選ぶ
    茨木市での施工実績がある業者なら、気候や地域特性に合った提案が可能。
  • 火災保険の活用を相談する
    強風や自然災害による損傷は、保険適用の可能性あり。実績豊富な業者ならサポートも万全。
  • アフターサービスや保証を確認する
    長期保証がついている業者を選べば、万が一のトラブルにも安心。

9. まとめ

パミール屋根は、目に見えないうちに劣化が進行している“見えない危険”をはらんだ屋根材です。茨木市では、築15〜25年の住宅でこの屋根材が使われている可能性が高く、すでにトラブル寸前というケースも少なくありません。

見た目にはまだ使えそうでも、層間剥離や浮きが見られる場合は、葺き替えのタイミングを迎えています。今後も安心して住み続けるために、まずは一度、専門業者による屋根点検を受けてみてはいかがでしょうか?

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